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『今度はいつ逢えるかな…次の約束もしておけばよかった』
「してないの?」
『うん…だって夕方になって、急いで帰っちゃったし…用事でもあったのかな?』
「かもね」
約束をしていないと言う言葉に少しホッとした
『どこのホテルなんだろ…』
ホテルと言っても
数える程しかない
この勢いなら
調べ兼ねないな
「星羅…胡蝶が気になるのか?」
『……うん』
やはり記憶を無くしても
肉体は滅びても、
二人は引かれ合う運命なのか…
待てよ…
兄だった胡蝶は既に死んでいる
となると、今の胡蝶は
星羅とは他人になるのか?
「う~ん…」
「二人共、眉間にシワが寄りすぎだよ…」
そう言って、テーブルに
コーヒーを置いた
『どうして一緒に住むのが嫌なのかな…』
そんな一言で、俺達は
顔を見合わせた
「胡蝶にも都合があるんだよ」
『そうかな~』
「そうだよ…それに、
まだ出会ったばかりなのに、一緒に住もうなんて言われても困るだろ?」
『そうなのかな…』
「まだお互いよく知らないしね」
『う~ん…』
この調子じゃ、なかなか諦めそうにない
正直俺達は困り果てていた…
どうしていいのかも
わからないままだった
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