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胡蝶は傘に気付いたかな
風邪とかひかないのかな
食事は出来るのかな
次から次へと疑問が
浮かぶ
今日は定休日…
昼間なら胡蝶は大丈夫だよな
「う~ん」
「那智?」
「なぁ…」
「ん?」
「今日のお昼は胡蝶を呼んで一緒に食べないか?」
「いいけど…」
「もしかしたらこんな雨の中、ずっと立って話してるかも知れないだろ」
「あ~、確かに」
「俺、呼んでくるよ」
「わかった」
やっぱり気になる
それに星羅が風邪をひいたら大変だし
急いで花畑に向かうと、
一つの傘の下で話をしていた
胡蝶は半分濡れていた
きっと星羅を濡らさない為だろう
レインコート着てるのにな…
「星羅!」
『那智?』
「胡蝶…おはよう」
「おはよう」
『どうしたの?』
「お前達、ずっとここに居るつもり?」
『えっ?』
「今日は定休日だろ」
『あっ…』
忘れてたな…
「家で話の続きをしろ」
『でも…』
「胡蝶も遅くならなければいいだろ?」
「ああ」
『ほんと?じゃ行こう』
胡蝶と目が合った
大丈夫だよ…秘密は守るから
『早く早く!』
「ああ」
「こら!おいてくなよ」
急いで家に戻り、
胡蝶の服を乾かした
『やっぱり雨の日は嫌だ』
「なんで?」
『座れないから』
「確かにきついよな」
胡蝶は笑いながら静流の出したお茶を飲んでいた
やはり普通とかわらない
「胡蝶、お昼も食べて行けよ」
「ありがとう」
『静流の料理は上手なんだよ』
「星羅は作らないの?」
『えっ?』
「胡蝶は星羅の料理が
食べたいんだよ」
『ほんと?』
「作ってくれるならね」
『じゃ、作る!何が好き?』
「何でもいいよ」
『わかった!頑張る』
「じゃ、買い物に行かないとね」
『うん、胡蝶絶対待っててね』
「待ってるよ」
「じゃ、行ってくるね」
「気をつけてな」
静流と星羅が家を出て行った
俺達には話すことがたくさんあったんだ
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