2271人が本棚に入れています
本棚に追加
静流が星羅を連れて、
花を摘んでいた
多分、気をきかせてくれたんだろう
「胡蝶、聞いてもいい?」
「何?」
「お前は本当に胡蝶なのか?」
馬鹿な事を尋ねているのはわかっているんだ
胡蝶の顔をじっと見つめる
「そうだよ…那智」
「ごめん…俺はまだ信じられないんだ…だって…」
「俺は星羅をかばって
死んでしまったから?」
「ああ…」
「だけどね…強い気持ちや心残りがあれば、不思議な事も起きるとは思わない?」
「まぁ…ね」
だけどそれは星羅の運命までも変えてしまうのではないのか…?
「星羅が心配?」
「正直に言えば心配だよ」
「大丈夫だよ…」
「えっ?」
寂しそうな顔をして笑う
「俺は確かに星羅に逢いたくてこうして戻ってきた…だけどそれなりの
リスクも…」
『胡蝶~!』
「まぁ、そういう事だ」
「あっ…」
胡蝶は立ち上がり
星羅達に向かって行った
肝心な事を聞き逃したような気がした
リスクって何だ?
一体、胡蝶はどんな
リスクを背負っているんだろう…
最初のコメントを投稿しよう!