3153人が本棚に入れています
本棚に追加
―私は弱い子だから、先に予防線張るんだ…邪魔ならそう言ってね、って。
そう言って少し笑った美湖の顔がすごく辛そうで、私は直視できなかった。
こんな簡単に話せるようになるまで、どれだけ美湖の中で葛藤があっただろう。
気付いたら私は美湖を引き寄せ、抱きしめていた。
―辛かったね…。
―…だから、私、贈り物苦手なんだ。身に付けるものが一番苦手。束縛を示しているようで。
それを聞いて、私は美湖には指輪は贈られないなと考えたのを覚えている。
最初のコメントを投稿しよう!