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「くっ…っはぁはぁ、芙羽、芙羽ぁ…」
「万絋…」
私の上に芙羽がいる。
私は芙羽を下から見上げる。
瞳を閉じて、切なげに口を開けて。
「万絋…っ、あっ、んっ!」
芙羽がびくんと体を震わす。
その度に、長い黒髪が私の顔にかかる。
さらさらと滑る。
鼻孔に芙羽の匂いが満ちる。
もっとその匂いを嗅ぎたくて。
もっと奥まで指を延ばす。
「あっ…んっ、あっ!やっ…」
ぱっと顔を上げ、髪が散らばる。
匂いも広がる。
「や?」
動きを緩やかにする。
すると、いやいやと芙羽が頭を震わす。
また、髪が散らばる。
満足した私は動きを速める。
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