甘いのがいい

4/10
前へ
/375ページ
次へ
心の中は不安の嵐。 いつか飽きられるんじゃないか。 いつか嫌われるんじゃないか。 そう思っているのに… どうしたらいいのか分からない。 素直になりたい。 でも素直になれない。 私だって、甘いのがいい。 「美朝、お迎えみたいだよ。」 ホームルーム後、また友達が知らせてくれた。 後ろを見ると、にこやかに笑っている沙耶香が立っている。 「…ありがと。」 私は鞄を持ち、沙耶香のところに向かった。 「帰ろっか。」 顔見るのが恥ずかしくて。 私は俯いて言った。 でも沙耶香は気にする風もなく、元気に答えた。 「はい!」
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3153人が本棚に入れています
本棚に追加