隣の住人

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ピンポーン ある日の夜、もう深夜と言っていい時間にチャイムが鳴った。 変な人間なら無視だ。 とりあえず確認しようと、覗き窓から見る。 …伊東。 はぁと溜め息を吐く。 すると、再度、控えめにチャイムが鳴る。 煩わしい。 すると、ドアが叩かれた。 「…秋留さん、います?」 思うより響く廊下だから気兼ねをしてか、必死な割には小さな声だった。 煩わしい。 再度叩かれた。 「秋留さん、夜雨です。いませんか?」 煩わしい煩わしい煩わしい煩わしい煩わしい… カチャ 「………とりあえず入れば。」 何で開けたのか分からない。 煩わしいのに。 嫌悪感を感じているのに。
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