隣の住人

17/27
前へ
/375ページ
次へ
無言で伊東の服を脱がせにかかる。 伊東も脱がせてくる。 「秋留さん…」 うわごとのように名前を呟く。 互いの全てを曝け出したら、もう何も言わなくなった。 ただ、体に痕を残すことに没頭する。 伊東は貪欲だった。 気付いたら上下は入れ代わり、伊東にされるがままに愛撫されていた。 白い体には、赤い痕が至るところに散っている。 首筋を甘く噛み、背筋を撫で上げ、仰け反った胸を掴み、緩く揉む。 突起を摘み、軽く捻る。 刺激が電流のように体を走り、欲が満ちる。 気付けば伊東の頭を自ら胸へと誘っていた。 「噛んで…」 考えられない言葉を呟いていた。
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3153人が本棚に入れています
本棚に追加