思い出せない

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『思い出せないのは、 覚えようと努力をしなかったから。』 『忘れていたのは、 当たり前だと慢心だったから。』 眠っていた間に、誰かが囁いてくれたのだろうか、頭の中にそんな言葉が残っていた。 今日はまなじりは濡れていなかった。 そうだ。 思い出せないのは、覚えようと努力をしなかったから。 忘れていたのは、当たり前だと慢心だったから。 「阿純…」 今、分かった。 確かに、記念日を忘れた私が悪い。 でも、だからと言って、それで嫌われて別れるなんて、やっぱりおかしいよね。 記念日は大切だけど、一番大切じゃない。
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