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阿純を好きだという気持ちが、
大切。
「良かった…」
間に合った。
離れてしまう前に気付くことができて。
手を延ばして掴んだ目覚ましは、朝の6時を少し過ぎていた。
私は起き上がり、部屋を出て阿純の部屋へと向かった。
「…阿純、」
小さく名前を呟きながら、ドアを開け中に忍び入る。
そして、ベッドに腰掛ける。
昨夜、阿純がしてくれたみたいに髪を優しく撫でる。
「阿純、ごめんね…」
私はそっと立ち上がり、部屋を出ようとドアに手をかけた。
「…何が?」
不意に声がして、私は後ろを振り返った。
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