背中の爪の痕

11/12
前へ
/375ページ
次へ
「そんな色白いくせに、何言ってんの…。」 私は呆れながらスカートを脱いだ。 うまく水着を着て、上まで伸ばそうとセーラーも脱ぐ。 「…理玖、それ、」 「え?」 私の向けた背中を見ながら、麗が言葉を詰まらす。 「何、虫でもついてる?」 「じゃなくて、痕…」 「痕?」 私は奥にある鏡前へと行き、その意味を悟った。 「あーあ。これ。」 「理玖、あんた…」 「ふぅん、麗にはこれが分かるんだ?」 「!ば、ばかなこと言わないでよ!」 「別にいいんじゃない?中学生でこんなの分かるやつなんか、限られてるよ。マセタガキだけ。」
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3153人が本棚に入れています
本棚に追加