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約束通りに鈴華から回ってきた手紙に真新しい“安藤”のはんこを押す。
手紙の最後に鈴華が、
『安藤くんとうまくいけばいいね!絶対叶うよ☆』
と書いていた。
胸がちくりとした。
朝の陽気な気分はなくなり、鬱陶しい気分になっていた。
皆に分かってほしいわけじゃない。
瞳にだけ、好きだと分かってもらえればいい。
でも、告げる勇気なんてない。
告げたことにより、数少ない挨拶の機会までもを奪われたくない。
その目にさえ映されなくなるのなら…
私はこの気持ちを封印する。
真新しいはんこを持ってきた日に、私は自分の感情を押し込めることにした。
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