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「瑞樹から聞いたんだが…その…由寿とうまくいってないのか?」
「…!」
私は慌てて俯かせていた顔を上げた。
「いえ、そんな…」
篠田先生は由寿のお兄さんだ。
そして瑞樹さんとは1つ違いだが、親友だった。
名前は寿史(ヒサシ)という。
「違うんです、私が考えこんでいるだけです。」
「そうか…」
篠田先生は心底心配している表情を見せた。
本当に妹とその恋人の仲を心配してくれている。
「由寿は、」
食べ終わった昼食を片付けながら、篠田先生が話し始めた。
「歳の離れた妹だし、すごくかわいいからついつい甘やかした。我儘だし、大変だろう?」
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