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私は由寿の負担になりたくないから、洗い浚い話すことを拒否していた。
全部話すことは自分が楽になりたいから。
誰かに、自分の背負うべき荷物を背負ってもらうことになるから。
そう思っていた。
でも、もしかしたら違うのかもしれない。
誰かに荷物を背負ってもらうんじゃなくて、
誰かがそっと手を差し伸べてくれる。
押しつけるんじゃなくて、
手伝ってくれる。
そうしてくれるのが、またそうしたいのが、好きな人であり、恋人であり、大切な人なんだろう。
使い古された言葉だけど、《喜びは2倍。悲しみは半分。》
こうしたいと思えること。
「私…行きます!」
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