安定剤・興奮剤

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「泉だって、いい匂いすんねんで?知らへんやろ?」 私は鼻先で泉の顔を撫で、舌を耳に這わす。 「んーっ…」 か細くて掠れた声で、泉が喉を震わす。 「この匂いはなぁ…安定剤にも興奮剤にもなるねん。」 指を背中に遣り、背筋を撫で上げる。 仰け反った泉が、ぎゅっと私の頭を抱き締める。 上がりいく息を漏らし、きつく閉じていた目を開けた。 そして、ひっそり囁いた。 「…今は、どっち?」 私は思わずくすりと笑う。 「そんなん分かってるやん。」 そして唇にキスをする。 「えっ?」
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