永遠に三角

16/21

3153人が本棚に入れています
本棚に追加
/375ページ
「侑登くんが…」 「好きだよ。」 遮るように、私は強く言った。 その瞬間、芹花は身を固くした。 「高校入って、侑登と知り合って、いろんなことやったり話したりしていく内に、すごくすごく好きになって…侑登しか見えない。私は、侑登が好き。」 塞いでいた思いは勢いよく溢れ、言葉となって出てきた。 …初めてはっきりと、侑登への思いを誰かに話した。 興奮気味の私とは裏腹に、芹花の顔は青ざめているように見えた。 ぎゅっと、熊のぬいぐるみを掴んでいる。 「だから…私は、芹花の気持ちには応えられない。」 瞬きを忘れたような芹花の瞳を見ながら、はっきりと言った。
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3153人が本棚に入れています
本棚に追加