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でも忘れない―…。
芹花の気持ちの上に、私の気持ちがある。
「ごめん、芹花。」
ドアの向こうの芹花に聞こえるように言う。
そしてドアを3回叩いて、私は階下へ向かった。
後ろは振り向かなかった。
「―もしもし、侑登?」
『郁?どうした?』
「今ね、芹花と話してきた。」
『…うん。』
「お互いちゃんと思いを言い合って、」
『うん。』
「話せ…たよ…。それで、ね…」
『うん。』
「…断わ、った…から。」
『うん。』
「私は侑登が…好き、だから。侑登しか、考えてないから…。」
『うん。………えっ!?』
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