霙から雪になる

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「私だって淋しいんですよ?」 そう耳元に囁いて、巳悠さんを横たえる。 「えっ、銀…?」 「ボタン外すんですから、じっとして下さい。」 「じゃなくって…修論、」 「やる気出ません。」 「あっ………」 露にした肌に触れると、巳悠さんが切なげな声を出す。 「冷たい……?」 「感触が分かって……ん、銀、」 「…はい?」 すると下にいる巳悠さんが、私のシャツに手を差し込み、手早く脱がせた。 そして引き寄せると、躰をぴったりと重ねる。 「こうしたらあったかい…」 肩先に感じる巳悠さんの顎は温かい。 ゆっくりと互いの背中に手を回し、下着も外す。
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