霙から雪になる

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「…飲み物、持ってきます。」 ベッドから抜け出し、キッチンへと向かう。 冷え込みが厳しく、廊下には冷気が満ちていた。 冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取出し、グラス2つと一緒に運ぶ。 「巳悠さん、」 「んー…」 もぞもぞと毛布から顔を出す。 少し、眠そうな瞳をしていた。 「風邪引くといけないから、暖房入れときますね。」 「ありがと…」 リモコンのスイッチを入れ、カーテンを閉めようと窓辺に寄る。 窓の近くはさすがに冷える。 近くの家の灯りがぼやけて見える。 「あっ!」 外を覗き込んで思わず声を上げた。
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