霙から雪になる

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「銀の想いは…?」 ことん、と巳悠さんが頭を肩にぶつけてくる。 「そうですね、一時的かもしれませんよ?」 いじわるに言ってみると、巳悠さんが拗ねた顔で見上げる。 「ふふっ、素直ですねー。」 「…もぉ。」 向き合い、両腕でしっかりと巳悠さんを抱き締める。 「一瞬一瞬の想いを積み重ねれば、いつか立派な厚みになるんですよ。」 ゆっくりと唇を重ねる。 「いつもいつも新しい巳悠さんを知って、その度に好きになるんです。」 そっと離すと、暗がりの中でもはっきりと分かる程に巳悠さんが照れる。
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