3153人が本棚に入れています
本棚に追加
/375ページ
「お願いします。」
「はい、少々お待ち下さい。…上田優子さんですね。」
「はい。」
「今日の貸し出しは三冊ですね。期限は二週間です。期限はお守りください。」
「分かりました、ありがとうございます。」
彼女の名前は知っている。
上田優子。
でも話し掛けたことはない…業務上のことを除いて。
でも話し掛けてはいけない。
話し掛けたら、より欲が出てより彼女のことを知りたいと思い、抑制が効かなくなるから。
私は自分の手を見つめた。
最初のコメントを投稿しよう!