I hate me,but you love me.

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「えっ…」 私は自分の地味なお弁当を見つめた。 どこがかわいいのか分からない。 「うさぎの林檎って憧れる!お母さんが作ったの?」 珠梨さんは、お弁当箱の隅にいるうさぎの林檎を指差した。 「ううん、…私が作ってる。」 「そうなんだ、すごいね!」 私から見たら珠梨さんのお弁当の方がすごい。 「珠梨さんのお弁当の方がかわいいし、おいしそうだよ?」 そう言うと、珠梨さんは首を振った。 「あたしはお母さんが作ってるやつだから、自分で考えて作れる人っていいと思う。」 そして力強く頷いた。 …何だか、照れてしまった。
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