3153人が本棚に入れています
本棚に追加
やっぱりまだ自分が好きじゃない。
自信がない。
珠梨が何度も《好き》だと重ねてくれても…
「私が変わらなければ、やっぱりだめだよね。」
ん?
私は変わりたいのかな。
昔はそんな考えなかった。
別に誰からも好かれなかった。好きにもならなかった。
その途端。
顔に熱が集まる。
頭の中に珠梨の笑顔が浮かび上がる。
珠梨が好きだと言ってくれているんだから。
私はそれを受け止めたい。
そして私も伝えたい。
「…私も」
窓から覗く青空は春らしい色をしている。
上向きになった気持ちを抱えて、私は職員室に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!