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「それじゃあ、」
サークル長が叫んだ。
「卒業される先輩方から一言ずつ、よろしくお願いします!」
卒業生が右端から順々に話し始めた。
左端の私に回るまで、それぞれが泣いたり笑ったりしながら、大学時代の思い出やこれからの決意を語る。
「じゃあ最後に潤さん、」
全員が私を見た。
愛海の視線を一番に感じる。
「お願いします。」
「はい。」
一目愛海を見てから、私は全員を見渡した。
軽く息を整える。
「大学生活は長いようで短いものでした。悔いがないと言えば嘘になるけど、いろんなことを経験できた最高の4年間でした。」
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