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「今日、私はここを卒業しますが…たくさんの大切な思い出や記憶を皆の中に残せられていたら、それだけで十分です。」
いろんなことが頭を過る。
そのどれにも、愛海がいるような気がして。
笑う愛海。
泣く愛海。
はしゃぐ愛海。
もう見られないのかと思うと、胸が張り裂けそうになる。
でも…
それが答えだよね。
「貴重な大学生活を、あなた達と過ごせて本当に良かったと思っています。」
瞬きと同時に涙の雫が落ちた。
周りがぼやけても。
…私には愛海が見えるよ。
「ありがとうございました。」
頭を下げる。
堪えきれない涙が落ちていく。
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