quietism

11/21
前へ
/375ページ
次へ
「はい?」 さっぱりと整えられた前髪の奥から、優しげな瞳で恩田先生が私を見た。 「3ーAの渡良瀬 幸を知ってますか?」 「もちろん。彼女は有名人ですからねぇ…。」 そう言った恩田先生は苦笑いを浮かべた。 「秀才揃いのA組の中でも、群を抜いてますから。」 「はぁ…。」 「まぁ彼女の場合は、頭が良いというよりは、賢いや鋭いと言った方が適切ですね。」 昨日の彼女を思い出す。 「そうですね…。」 「まさか、何か言われましたか?」 恩田先生が少し驚いた顔になる。 「アドバイスをもらいました。」 「ほぉ。」
/375ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3153人が本棚に入れています
本棚に追加