初めての…

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私が進学した高校は県内でも有数の進学校であり女子高だった。 才能豊かな女の子達が多く存在し、勉学のみならず運動や芸に秀でていた。 そのため部活動も盛んで、特色ある部活動が数多くあった。 しかし、その中に“ソフトボール部”はなかった。 代わりに、創設されて二年目の“ソフトボール同好会”があった。 私は初め、入会を迷った。 圧倒的多数を初心者が占めているのは明らかだし、設備や資金も不充分だろう。 今までのようなソフトボールができるのか。 そんな時、父に言われた。 『お前だって初心者から始まった。周りがお前を育ててくれたんだ。』 はっとした。 『何回も顧問の先生は電話や試合や練習の案内をして下さっている。それはお前を必要としているからだ。』
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