ヒカリ

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ゆがんでいるのかもしれない。 これだけの幸せの中に苦労を求めていたのだから。 しかし、ただ時間を浪費していると考えだしたら僕にはどうしても養父母を恨まずにはいられなかった。 楽な平坦な道が目の前に広々と広がっているにも関わらず、僕は何故か脇の獣道を選ぼうとしていた。 君にはわかるだろう。 だって君も言っていたじゃないか。 「あなたってかわってるわね。」と。 生きるとはそういうことなんだ。生きるだけとは生かされているだけで、生きているという実感を求めだすと、今の状況がもどかしく、歯痒く感じてしまう。 求めれば求めるほど、その感情は強くなり行き場を失いそうになる。そのたびに僕は激しい恨みと怒りが込み上げてくる。 もしかすると、僕は一生与えられた幸せらしきモノしか知らずに死を迎えるのか。飛べない雛鳥のまま、最後の時を親鳥のいなくなった巣で迎えるのだとすると、それは死ぬことよりも恐ろしい生ではないのか。 僕は自分に問い掛けるようになった。いつも同じ質問を。 コノママデ、イイノカ。
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