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この言葉に今度こそみんなに動揺する。
あの世那でさえも。
みんなが動揺するんだ俺なんか動揺通りこして混乱してる。
世那の冷静かつ真剣に考える時の癖で左手の人差し指をトントンしながら尋ねる。
「それ確かなのか?」
「さぁ?確かめてないからわからない。
でもこれは結構信頼してるやつからの情報だ。」
「ならほんとなんだね?」
尚が複雑そうな顔をしながら言う。
「その信頼してるやつって俺らの知り合いか?」
「さすが世那。鋭いね。
みんなが知らない人だよ。俺の仕事で知り合った人だから」
「じゃあお前と優奈のこと知らないよな?」
その言葉に珍しく黙り込んだままだった湊が眉を潜めた。
「は?ちょっと待てよ世那、んな訳ないだろ?
雪斗と優奈のこと知ってる奴だからこその情報だろ?」
「湊、よくわかったな!おかしいって事に」
「馬鹿にすんなよ!十夜っ!」
世那は馬鹿かコイツはという表情を隠さずに湊に説明しだした。
「よく考えろよ、優奈との事は雪斗にとっちゃ辛い事だろ?
なのにそんな話をいちいち仕事で知り合ったやつに話すわけないだろ」
「あっそうか…じゃあなんでだ?」
「そうだよなんで?」
みんなが一斉に雪斗に視線を向ける。
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