一通のメール

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講師は俺達が出ていくのを「え?…あっそうか」とだけ言って引き止めやしない。 当たり前だ。 世那達5人はずっと教師からしたらある意味優等生で、ある意味手のかかる生徒。 だから講師達は文句も注意も言わない。言った後が酷いから。 それは中等部の時の教師が経験、実証済みだ。 その噂が大学の講師や教諭達にも広がっているのか5人には文句、注意のひとつすら言わない。 影で文句言ってるかもしれないが… 教室を出て、廊下を歩きながらずっと考えていた。 考えてるっていっても混乱してたから心を落ち着けるのに必死だった。 その様子を見ていた世那達は、またさっきみたいになるんじゃないかと思いヒヤヒヤしていた。 そうならない為に雪斗に話しかけているが耳に入っていないみたいでずっと考え込んでいた。 「おいっどうしたんだ?」 「さっきから変だよ?雪斗。」 「…………」 なおも世那と尚が聞くが雪斗は一言も喋らない。 そんな事には気付かずに雪斗は普段使わない5人のたまり場になっている教室のドアを開け、入っていった。 その後ろでみんなが一言も喋らず考え込んでいる雪斗をおかしく思い顔を見合わせているが全く気付かない。 それほど雪斗の頭は混乱、困惑していた。  
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