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教室に入った雪斗は椅子に座らずに窓際までいき立ち止まり、後ろにいる4人を振り返った。
「……………」
「なに恐い顔してんだよ?せっかくの可愛い顔が台なしだぜ?」
雪斗が眉間にしわを寄せたのをみた十夜が言う。
「可愛いくない」
「そこはツッコムんだ」
湊をひと睨みして黙らせる。
「んで?さっきのあの絵にも描いた様な驚きかたをしたのはなんでなんだ?」
「…………」
「雪斗?世那が聞いてるよ?ってか聞いてる?」
だが雪斗は十夜が言った恐い顔をしたまま何も喋らずにいた。
「何で黙るんだよ…お前がここじゃ言えないって言って此処まで連れて来たんだろうが」
「……そうなんだけど…」
世那がはぁ。と溜息をついた。
「言いたくないんならいいんだ。前みたいにならないなら」
前みたいにね…。
あの時は酷かったな…。
あんな思い二度したくない。
でもまたするかもな…。
「それどういう意味だ?」
話してるつもりじゃなかったのにいつの間にか声に出していたらしい。
世那が眉間にしわをよせている。尚や十夜も不安げな顔をしてる。湊も湊で不安げな顔してるんだろう…。
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