2人が本棚に入れています
本棚に追加
「…戯け」
サンゾウと呼ばれた若者はフードを取りその美貌を露わにした。
風に流れる金色の髪、白い肌は曇り一つなく、その瞳は吸い込まれそうな深い蒼色をしておった。
「もう日が暮れる。旅の先を進むより人里に向かう方が先だ。それとも野宿したいのか?」
「むぐ…」
完膚なき正論に何も言い返せない
「分かったか?お前らはこの私様に従ってればいいんだ!」
「けっ!」
「ハイハイ。分かって
るよマイハニー」
「仰せの通りに」
三者三様で応えたこの者達。〝三蔵法師一行〟の旅はまだ始まったばかりである
最初のコメントを投稿しよう!