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おばあちゃんのお守り
私はおばあちゃんが大好きだ。
小さい頃からいつも一緒で色々なことを教わった。
そしてそのおばあちゃんに貰ったお守りは私の大切な宝物だ。
手作りで同じものは二つとしてない。
高校生になった今でもそのお守りを持ち歩いている。
でも最近おばあちゃんは病気がちで元気がなく、入退院を繰り返していた。
高校に入学してからしばらくして私は通学中に事故にあった。
電車が脱線したのだ。
私は事故が起きた瞬間死ぬと思った。
その瞬間、おばあちゃんの声が聞こえた。
私は病院で目が覚めた。
「大丈夫?」
隣にはお母さんがいた。
「お母さん、私・・・。」
お母さんは私の名を呼びながら泣いていた。
しばらくして、事故のことを聞いた。
事故では何人もの人が重軽傷を負い、亡くなった人も少なくなかった。
私はそんな中で無傷で生還したのだった。
奇跡だった。
誰からもそう言われた。
「こんな時に話すのも酷かもしれないけど、おばあちゃんがね・・・。」
そこで区切って、お母さんはまた涙を流した。
おばあちゃんが死んだ。
私が事故に遭ったのとほぼ同時刻のことだった。
「おばあちゃん。」
事故の時に聞こえた声が蘇る。「心配しないで。おばあちゃんに任せなさい。」
夢の中でおばあちゃんは笑っていた。
こちらを見てニコニコと、とても嬉しそうに。
涙が止まらなかった。
事故から一週間が経った。
おばあちゃんの葬儀が終わって、私は自分の部屋にいた。
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