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「おうっ?聞いてんのかアマァ!?」
…またか。
どうしてこう毎日毎日。私の周りはこう荒々しい行事、イベントが続くのだろうか。
朝から近所迷惑な今時少し古い感じの不良に絡まれてるこの女。
名前は歩。フルネームは美那岸歩(ミナギシ アユミ)。
下に妹が一人いる。そんなお姉ちゃんな歩は、正直こういう馬鹿な男が嫌いである。
なので、今現在進行系で目の前でギャアギャア騒いでいるこの古い不良を鬼の様な表情で睨んでいる。
「ああっ?んだよお嬢ちゃん?んの目はよ?」
不良は全くビビる事もなく。歩の睨みを更に睨み返す。
不良がビビらないのも仕方ない。何故なら彼女のその容姿は、大変愛らしいく。
睨みをきかすその顔は、まるでポメラニアンがちょっとだけ眉間にしわを寄せた様な顔である。
そりゃあ、不良はビビるどころか、少し頬を赤く染めていた。
「へっ!お前よく見たらめんこい顔してんじゃないか?」
古い不良はそう言って、気安く歩の肩に手を触れた。
その瞬間、不良の視界はグルリと一天し。
背中は地面に顔は空を見上げていた。
つまり、歩に投げ飛ばされたのである。
「汚い手で私に触れるな!」
歩は冷たい声で不良に言い放った。
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