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あれから十年が経った。
君も年をとった。
歩くことさえままならなくて、一緒に外に散歩にも行けなくなった。
でも、大丈夫だよ。次は僕が守ってあげるから。
あの時、君が守ってくれたように。次は僕が…
それから数日後、君の呼吸が荒くなった。
僕は傍で見てることしかできなかった。
なにもできなくて、僕は君の頭を撫でるしかできなかった。
それから君は、ゆっくりと眠るように瞼を閉じたんだ。
大丈夫。
もう大丈夫だよ。
僕は、ずっと君の傍にいる。
君は、ずっと僕の傍にいる。
僕はもう、一人じゃないよ…
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