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従者はある扉の前で歩を止めた。豪華な装飾な扉は、何か近寄りがたい雰囲気をかもし出している。
アイク「この扉の先に、貴女が会いたがっていた者がいる。じゃあな」
最後に微笑み、従者は暗闇に姿をゆっくり消していった。
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マルス王子side★
マルス「…君は?」
舞踏会への控え室にある大きな鏡越しに現れた綺麗なお姫様。
彼女は少しおどおどしながらもゆっくりと頭を下げた。
リンク「ご機嫌麗わしゅう、王子様」
なんて澄んだ声なのだろう。
うざったい雑音のような周りの声をかき消してくれるような。
僕は振り返り、お辞儀の姿勢のまま停止している姫の方へと目を向けた。
マルス「顔を上げて。僕に何か用かな?」
リンク「え。あー…えーっと…」
顔を少し赤らめて必死で考えているようだ。
初々しいというか、次を考えてなかった呆けさというか…
でも、僕は王子。
君の考えている事なんてすぐわかるんだから。
姫の前まで大股で歩み寄り、その華奢な腰に腕を回し顔を僕の方へと向けさせた。
一瞬だったから、君はとても驚いて目をパチパチさせて。
…可愛い(∀)ニカッ
いっその事壊したい。マルス「僕と踊ってくれないか?」
そう言ってにこっと僕は笑う。この笑顔で君も僕の虜(とりこ)に…
リンク「…?」
…なってない。
なぜ?
すると、姫はいきなり僕の両頬を思いっきりつねってきた。
マルス「痛い痛いい痛い!!!!何をす…」
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