■シンデレラ

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ピーチ(姉1)「いい?シンデレラ。私達は今からお城の舞踏会へ行ってきます。私達が帰ってくるまでに屋根裏の掃除、畑の水やり、雑草抜き、朝食の下ごしらえを終わらせなさい。一つでも手を抜いた場合は…」 リンク(シンデレラ)「はい、わかっていますお姉様」 ピーチ「わかれば宜しい。」 そう言って桃と白のフワフワした可愛いドレスに身を包んだ姉は、お城の使いである馬車に乗り込む。 よくもまぁ、あんなドレス来て軽々馬車に乗り込めるなーと一人感心していると、玄関からもう一人の姉が姿を現した。 落ち着いた深緑のドレスが月光を受けて輝いているようだ。 ゼルダ(姉2)「では…、あとは頼みましたよ。貴方も舞踏会に来たらいいのに…」 リンク「…俺は行けません。仕事をしないと。俺の分まで楽しんできて下さい」 ゼルダ「…そぅ。不甲斐ない姉を許してください」 リンク「いいえ、お気を付けて」 ゼルダもピーチと同じく馬車にひらりと乗り込む。 アイク(従者)「貴方は乗らないのか?」 馬を操る鞭を手にタキシードを着ていかにも紳士な人が聞いてくる。 話の流れ読めって。 リンク「自分はシンデレラですから」 光に近付くことは赦されない。 アイク「そうか。残念だ」 従者は馬車の操縦席に飛び乗り、しなる鞭で4頭もの馬を叩いた。 アイク「はぁ!!」 幾つもの馬のヒズメの音が田舎の町に響き渡っていく。 姉達を乗せた馬車は、誰も通る者などいない舞踏会までの一本道を走っていった。 俺はそれをお辞儀しながら見送る。 夜風で頭に巻いていたボロボロのバンダナが飛ばされた。 リンク「あ…」 遠く空の遥かまで飛んでいってしまったので、あれはもう諦めるしかないかもしれない。 せっかくお気に入りのバンダナだったのに。 しばらく思いにふけっていたリンクは、任された仕事をするために家へと戻った。 .
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