■極彩色世界

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ルイ「どうやったらこんな展開になるんだよぉおぉぉおぉおぉ!!!!!!!」 リンク「しっ!!そんな大声で叫んだら皆起きちゃいます!」 僕とリンクはスマブラ館の大きな屋根に登っていた。やはり夜風は体に突き刺さるように冷たい。 しかも下に目を向けると、いつも見上げている中庭の噴水があんなに小さく。高い高い高い!!よ! ひょいひょいと毛布を抱えながらも屋根をさらに上へ歩いていくリンクに、はぐれまいと追いかける。 兄さん、今僕すごいがんばっている気がするよ。 リンク「ここらへんでいいかな」 おそらく、スマブラ館で一番高いであろう屋根の位置でリンクが腰を下ろした。なんとなく、僕もその横に座る。 ルイ「はっ…はっ、っくしゅん!!あ゛ー…。失礼」 リンクは、くすくすと笑いながら毛布を一枚僕に被せた。リンク自身ももう一枚、ばさり!と顔を隠すように被る。 ルイ「…、どうしてそんなに頭まで被るの?」 リンク「こうした方が温かいでしょ?それに…、落ち着くんです」 微かにだけど、今の声音が寂しそうに震えていた。僕は気づかない振りをして「ふーん」と曖昧に返事を返す。 ルイ「(じゃ、僕も)…。ほんとだ。すごいあったかい!」 リンク「!俺はそんな蓑虫(みのむし)みたいに被りきってませんよ、ルイージさんったら」 一旦会話が途切る。屋根の上にいる黒い二つの丸い影は自然と空へ顔を向けられた。 吸い込まれるような大きな大きな満月。手を伸ばせば届いてしまうのではないかと思うほど、それは僕達を見守っていた。 まるで、優しく押しつぶされそうな。 僕達の近くにある風見鶏が風をうけて、きこっきこっと錆び付いた音を時折鳴らす。 リンク「…。1つ、懺悔(ざんげ)を聞いてもらってもいいですか?」 ルイ「…なんなりと」 お互い、『月』と目を合わせながら会話。 リンク「まず、俺はルイージさんが想像しているほど強い人間じゃありません」 ルイ「それは仮定の話でしょ?」 リンク「いいえ、全ては事実。今でも独りは恐い、だけど人に本心を開こうともしない冷たい人間なんですよ、俺は。」 .
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