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6弦を奏でる指は
俺だけを守るには
幼く
口づけは
花びらに埋もれ
砂を噛むように
ベルが鳴る
舞踏会開始の合図。
リンク「(うわ、いつの間にかお城の前に着いてる!!)あれ?ピット達は…」
ピット『僕はお城の近くにある茨の森で君を待ってるよw行っておいで』
テレパシーか何かで頭にピットの声が聞こえた。
リンク「さっきも言ったけど、俺招待状持ってないから城に入れない…」
ピット『…あ。』
ピット『ま、何とかなるでしょーw』
リンク「(えぇ…!!!?アバウト!!)」
なんだかんだありながらも、今シンデレラが立っている場所は舞踏会が催されているお城の扉の前。
この扉の向こうでは、もうダンスが始まっているのか微かに音楽が聞こえる…。
アイク「…そこの方、どうかなさったか?」
ふいに後ろから声を掛けられた。慌てて振り向くと、さっき姉達をこの城まで送った従者だった。
リンク「い…いえ、そのー…」アハハ
アイク「あなたは…もしやピーチ嬢宅の娘では?」
ギクッ(゚o゚;
アイク「やはり…招待状は?」
リンク「…。ありません」
アイク「何をしに来た?」
顔を隠すように自分が俯いているので彼の顔を見ることはできない。
しかし、声はどこまでも優しい。
リンク「王子に会いに来ました」
気付いた時、自分は従者に壁へと押しつけられていた。やはり見た目通り力強く、肩を掴む手は痛いほど。
リンク「…っ!何を!!?」
アイク「……………。」
従者は黙ってこちらを見るだけ。
ジーーー…
リンク「(見過ぎだろ)あのー…」
アイク「ここが舞踏会でなければ、貴女を連れて逃げていたのに…」
リンク「(えぇ!?駆け落ち宣言!??やっぱアイクにアドリブさせちゃ駄目だってぇえぇ…!)…はぁ?」
腐女子『キャー!!』
↑From舞台裏より
アイク「(今何か耳鳴りが…?)…王子の部屋へ案内しよう、ついてこい」
そう言って彼はリンクの手を掴み走り出す。
2つの影が場内の廊下を通っていった。
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