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―キーンコーンカーンコーン―
学園中に響き渡るチャイムの音。
居たぁ!! チャイム!!
俺の味方ぁぁ!!!
皆の味方ぁぁぁ!!!!
「…マコト~そろそろ行くぞ~」
味方が居たことに感激していた俺が突っ立つ、窓の壁を挟んだ向こう側。
いつの間にか立ち上がっていた赤毛君が、1限目の終わりを告げるチャイムを合図に動き出した。
それにつられて再び蘇生した不良達も、赤毛君に続いて廊下をのんびり歩いて行く。
すると誠が何かを思い出したかのようにゴソゴソとし始め、どこからともなく見覚えのある青の風呂敷に包まれた四角い箱を出してきた。
「はい、兄貴の忘れ物」
そう言ってそれを俺に差し出してくる誠。
それは今朝俺が包んだ俺の分の弁当だった。青風呂敷は俺のだから。
急いで出てきたから鞄に入れるのを忘れてたんだ…。
「ありがとう、マコト」
小さくはない弁当箱。一体どこに隠し持っていたのかは気になるけど、誠が校内見学のついでに弁当を届けてくれたことの方が嬉しくて、気持ち悪い程に緩みきった笑顔で受け取った。
ちぅ。
そしたら、顔を上げてお礼を言ったら、誠の顔がすぐ目の前にあって…キスされた…。
口のすぐ横にだったけど…。
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