其、学校Ⅱ

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  【鈴倉 満】と接する際の注意事項。   其一、満の語る弟達の話は最後まで聞くべし。 其二、満の語る弟達の話に相槌を打つべし。 其三、満の弟達のことを決して悪く言うべからず。 ※特に、其三には要注意。 「………ふぅ」 今日新たに仕入れた "情報" を整理し終わり、手に持ったボールペンを指先で華麗に回して魅せる俺、篠崎 明彦。 今は、短い休み時間が終わった後の2限目。まだチーム分けで揉めてやがる。 まぁ、解らないでもないが。 それにしても、満のブラコンっぷりは相変わらず凄まじかったな。 俺は指先でペンを回しながら、文字がビッシリ並んだ手帳をぼんやり眺め、数十分前の出来事を思い出しながら、頭の方の整理を始めた。 先ず…満のブラコンっぷりは、直接弟君と話してる様子と、普段俺達にペラペラと話す時との差が一目瞭然だった。 しかも、いつもとはまた違った笑顔で。 あぁ…苛々する。 それと、『MEGA N0IZE』のセイが満の弟だとはマジで知らなかった。 満は、弟達の話はしても外見等の情報は一切話さなかったからな。 三男の昇の容姿は知っていたが、次男に至っては全くだった。 俺は…満のことは、ちゃんと本人の口から聞きたいんだ。 それに、満は何か勘違いしてるみたいだが、俺は満を脅すネタは何も持ってないんだぜ? 大まじめに。  
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