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数年前までは中等部も高等部も昼休みの時間は一緒だったらしい。
だけどある年に、ある人物を求めてその時間を利用して高等部に、中等部に通う生徒が続発して混乱を招いたとか。
それを避けるために昼休みの時間をずらしたって。
誰だよ…ホント。
兄さんに会えないじゃん…。
今頃…誠と弁当食べてんのかなぁ……いいなぁ、誠…。
まぁ、でも…今夜は、誠は出掛けるって言ってたし…暫くは兄さんと2人きり…。
…2人、きり…。
ナニしよっかなぁ。
あ。
久しぶりに一緒にお風呂入ってもらおうかなぁ。
…楽しみだなぁ。
頭の中でおかしな企てを謀る昇の表情は変わらぬままで、周りの人達が、彼がそんなことを考えているかなんて、知るよしも無い。
そのまま、脳内でよからぬ計画を練り上げ続ける昇は、数学の先生の声を子守唄に、眠りについた。
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