其、学校Ⅲ

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数年前までは中等部も高等部も昼休みの時間は一緒だったらしい。   だけどある年に、ある人物を求めてその時間を利用して高等部に、中等部に通う生徒が続発して混乱を招いたとか。 それを避けるために昼休みの時間をずらしたって。 誰だよ…ホント。 兄さんに会えないじゃん…。 今頃…誠と弁当食べてんのかなぁ……いいなぁ、誠…。 まぁ、でも…今夜は、誠は出掛けるって言ってたし…暫くは兄さんと2人きり…。 …2人、きり…。 ナニしよっかなぁ。 あ。 久しぶりに一緒にお風呂入ってもらおうかなぁ。 …楽しみだなぁ。 頭の中でおかしな企てを謀る昇の表情は変わらぬままで、周りの人達が、彼がそんなことを考えているかなんて、知るよしも無い。 そのまま、脳内でよからぬ計画を練り上げ続ける昇は、数学の先生の声を子守唄に、眠りについた。 .
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