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まさか
まさかまさかまさか!
うっそだろ、おい………
まさか零崎が―――
【だって鏡じゃん★】
今日は冬だというのに青空がのぞき日差しも暖かい
こんな日は大抵……
「いーいーたあああん!」
………ほら来た
ドアが壊れるのではと心配してしまう程勢いよく扉を開けイカれ刺青やろ…零崎が入ってきた
既に日課となりつつある零崎の突然の訪問
……もはや何も言うまい
それから零崎といつものように雑談をして話が途切れればまた別の話題を話した。
ふと少し零崎に聞いてみたいことがあってたずねてみた。
「ねぇ。零崎って可愛い顔してるけど女の子に間違われたりしないの?」
「は?」
そう言った途端に何言ってんのコイツみたいな顔をされた
少しムカつく
「あれ?もしかしていーたんってば気づいてない?え、嘘?」
「は?」
今度はこっちが先程の零崎と同じようになってしまった
「……何その顔。いーたん少しムカつく」
さすが鏡だ
「いーたんマジで気づいてないの?」
「何を」
ここで零崎は一呼吸おいて
とびっきりの笑顔で
「俺、女の子だぜ?」
爆弾投下
ちょっと待て
零崎が女の子?
いや、確かに顔は凄く可愛い
色も白いし華奢だし声だって…
…マジ?
「マジだよ。お前と俺は鏡だぜ?いーたんが男なら俺は女だろ。なんなら触ってみるか?下はついてねーけど上なら小さいのが二つちゃーんとついてるぜ」
にやにやとした笑みを浮かべて挑戦的な目で見てくる零崎
人で遊んでやがる
「で、触るの?いーたん」
ブンブンと首を横に振る
きっと顔は真っ赤になっているだろう
「かはは!遠慮すんなよー。いーたんになら触られてもいいって思ってんだぜ?」
そう言い、ぼくの手を自分の胸の方へ引いて行きそして――――――
「うわああああああ!!」
そこはまだ薄暗い骨董アパートの自室だった
「ゆ、夢か…っ!」
はぁー、と安堵の息を吐く
すると隣から眠たげな声が聞こえた
「んー?どったのいーたん?」
「うわわわわわ!」
思わず後退してしまった
なんで零崎が隣で寝てるんだよ!
はっ!
「ぜ、零崎!君はちゃんと男だよな?!」
「は?」
夢の中同様に何言ってんのコイツみたいな顔をされたが気にしてられない
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