真逆で同一

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僕と零崎は鏡だ 何から何まで真逆で 何から何まで同一 それなら……… 「零崎」 「んー?」 ゴロゴロしながら相づちをうつ零崎 この狭い部屋ではいくら零崎が小柄でも十分スペースをとる まあ そんなことは置いといて 「零崎。君は僕の鏡だ」 「んなこたぁ5月にもう知ってんよ」 「何から何まで真逆」 「何から何まで同一」 「つまりだ」 僕は零崎に紙袋を押し付ける 不振そうに袋を覗き零崎は固まった 「僕が似合ったんだから同一の存在の君にも絶対に似合うはずだ」 「い、いーたんコレ…」 紙袋の中身は 「うん。澄百合の制服」 クビツリハイスクールにて僕が着ていたセーラー服 「嫌だ」 まだ何も言っていないのに拒絶された 「絶対着ないからな」 「着て」 「嫌だ」 「着ろ」 「嫌だ」 「…着て?」 「う…い、嫌だ!」 ……手強いな こうなりゃ最終手段だ 「あ、もしもし絵本さん?」 「ぎゃー着ます着ます着させて下さい!俺この制服超着たかったんどぅわあああ!」 ちょろいぜ 「全く素直じゃないなぜろりんは」 「………後で殺す」 何か不吉な単語が聞こえた気がするけど気のせいさ その後、某イベントの撮影の如く写真を撮りまくった後は美味しくいただいた END
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