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「呉羽…見せて」
『……見たら満足なのか?』
「お前病院にも行ってねぇんだろ?とにかく見せろ」
馬鹿にしたように鼻で笑ってみせるが気にした様子は全くない
意思を固めてきたのだろう
俺から決して目を反らさない
『…政宗』
「なに?」
『俺達、友達だよな』
「あぁ…」
『……友達ごっこはもうやめだ』
恐らく今の俺は絶望に満ちた瞳をしているだろう
友達と思っていたからこそ、知られたくなかった
友達と思っていたからこそ、突き放さなければいけない
シャツのボタンを外すことなく乱暴に引きちぎる
俺の肌から離れ、重力に従い下へ落ちて行く服から覗く白い肌
日に焼けていない白い肌にはいくつもの切り傷や痣がある
『あ、触んないでよね?
痛いんだから』
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