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「桜花に東雲か、適当に座ってろ」
朽木は突然の訪問にも関わらず文句一つ言わず通してくれた
「相変わらず個室なんだな」
「ほかの先生方は何故か近寄らないんだよね」
俺の呟きに珈琲を出しながら答える朽木
何故かって…俺達だって呉羽のことがなきゃ来たくねぇよ
怪しいビーカーがいくつもあるし、ホルマリン漬けにしてある臓器
壁には蝙蝠がナイフで突き刺さってるし…
「呉羽のことだろ?」
重たい空気の中、先に口を開いたのは朽木だった
「悪いけど、呉羽のことは教えない」
「ッなんでだよ!」
「君達に教えた所で何になる?
余計呉羽が苦しむだけだ」
朽木は今にも飛び掛かりそうな勢いの大輝を気にも止めず、珈琲を啜りながら淡々と答えていた
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