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「おい、さっさと洗濯しろよ。」
「はい、ただいま……」
「なんや……眠たくなってきたわ。すまんが布団と枕、ここに用意してくれんか?」
「はい、今すぐに……」
「ねぇ、僕のクレヨンの赤色がなくなっちゃたからさぁ、今すぐ買ってきてくれない?」
「少々お待ちください……」
先ほどから走り回る男の子……名前は良太郎といいます。
彼が冒頭にて話していた弟です。
義母は父親が亡くなるとすぐに良太郎を小間使いのように働かせ始めました。
姉達もそれに見習うように、良太郎を使います。
しかし良太郎は文句も言わず、必死に耐えて働いていました。
「赤のクレヨンでございます。」
「わ~い、ありがとう。あ、そうだ。今から僕お部屋でダンスの練習するから今すぐ掃除しといてよ。」
「かしこまりました。」
毎日こんなことの繰り返しです。
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