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光はゆっくりと収まり、視界が開けて来た。
すると、目の前に違和感しか覚えないモノがいた。
それは調度、敵側の兵士と自分達の真ん中に立って居た。
「…っ!」
そこにいた誰かの声にならない驚きで真ん中に立って居る物に一斉射撃が始まった。
自分はと言うと敵か味方かも分からないそれに銃を向ける気になれず、黙って見ていた。
町の者か…?
うっすら白く輝いて見えるそれを前に自分達が何て醜い事をしていたのかと羞恥の気持ちが込み上げた。
まるで映画のワンシーンのようなその光景。
尚もすぐ側で鳴り響く発泡音に何故かまったく球が当たらないソレ。
ふと、ソレが空を仰いだ。
小さく唇が動く。
―――神様――
確かにそう言ったのだ。
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