加速する思い

3/24
前へ
/982ページ
次へ
入社時研修最終日の夜、同期6人が集まった居酒屋で、最年長の前田は吐き捨てる様に言った。 「何様なんだよ、あの藤井って女は!」 あまりの剣幕に、前田以外の全員が口をつぐむ。 「偉そうにしやがって!人を馬鹿にするのもいい加減にしやがれ!」 前田は興奮しながら、ビールを一気に飲み干した。 「有紀もそう思う。偉い人なんだろうけど、言い方がキツイって言うか、なんであんな風にいじめるのかなぁって」 前田と同じ様に美里に耐え兼ねていたのか、有紀が口を開いた。
/982ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10274人が本棚に入れています
本棚に追加