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とりあえず中に入ろうと、門の脇のタッチパネルにこの学園の生徒にだけ教えられている暗証番号を打つ。
ピッピッピッピッ・・・
OKという表示が出たあと画面が切り替わった。
液晶には
学生証ヲ通シテクダサイ
と表示されている。
「黒沢、学生証なんかもらったっけ？」
「授業が始まってから配られるはずだよー？」
「ん～学生証を通せなんて言われても手元に無いしなぁ…；こっからどうすりゃいいんだろ」
二人で途方に暮れていると、紙袋を抱えた背の高い青年(たぶん学園の生徒)が通りがかった。
茶髪でも優等生っぽい雰囲気ですごく格好良い。そんな青年も不思議そうにこっちを見つめている。
あ、今おれと目が合った。
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